オホーツク地域には数多くの遺跡群が残されています。そのうち地表面からでも確認できるのが竪穴住居跡群です。今回は斜里町オクシベツ川とウナベツ川に挟まれた海岸砂丘上に残されている北海道指定史跡・朱円竪穴住居跡群について紹介します。竪穴住居数はまだすべて確認されていませんが、測量調査をしたところだけで400軒以上の住居跡があります。おそらくあと数百軒以上あると思われます。また、近世アイヌ文化期のチャシ跡・ウナベツチャシも見つかっています。この住居跡群の時代は続縄文文化期から擦文文化期から構成されていますが、縄文時代の遺物も確認されているため、縄文文化期から利用されていたと考えられます。ただし、遺跡が乗る砂丘ができたのは縄文時代中期以降と考えられているため、それ以前の時代のものは仮に発見されたとしても持ち込まれた可能性が高いと考えられます。では、何故、縄文中期以降の時代の遺跡しかないと考えられるのかと言えば、そこには縄文期に温暖だった証拠を示す縄文海進が関係しています。つまり、現在残されている海岸砂丘は縄文海進以降に形成されたことが地質調査などでわかっているからです。砂丘になる前は海が現在の位置よりも内陸まで入り込んでいたのです。

斜里町朱円竪穴住居跡群が残されている海岸林

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